2026年8月28日(金曜日)の相場概況
国内日経平均株価は前日比273円高の66,405円と反発。前営業日の米国市場でエヌビディアやセールスフォースといったハイテク株が急伸した流れを引き継ぎ、東京市場でもAI・半導体関連株に買いが先行。さらに米セールスフォースの好決算を受けたSaaS関連株の復権が鮮明となり、サイボウズやSansanが東証プライム値上がり率上位に。ただし買い一巡後は日米長期金利の上昇と、ジャクソンホール会議でのウォーシュFRB議長講演を控えた持ち高調整の売りで上げ幅を縮小。TOPIXは29ポイント高の4,146ポイントと続伸し、個別銘柄の選別色が強まった。
米国NYダウは105ドル高の53,569ドル、S&P500は55ポイント高の7,741ポイント、ナスダック総合は411ポイント高の26,541ポイントとそろって続伸。エヌビディアが2028年度売上高ガイダンスで市場予想を大幅に上回り、前日比8.7%高とAI需要の持続性を示したことが相場をけん引。セールスフォースもAgentforce好調でハイテク株全般に買い。ウォーシュFRB議長はジャクソンホール会議の講演で「基調インフレが目標から上振れしたままならやるべき仕事がある」と利上げに含みを持たせたが、構造変化に関する大局的テーマが中心で相場への影響は限定的。
為替ドル円はNY市場で160.14円と前日比0.75円の円安。米新規失業保険申請件数が予想外の減少となり米長期金利が上昇、一時159円台半ばから160円台前半へ円売りが進行。ウォーシュFRB議長の講演が利上げ含みの姿勢を示したことも円安要因。ユーロ円は185.40円と小幅に円高、ユーロドルは1.1580ドルとドル高ユーロ安で推移。為替介入警戒感から160円台前半で上値は限定的となった。
米経済指標:東京都区部消費者物価指数(8月)前年比+1.8%(予想一致)、米新規失業保険申請件数が予想外の減少で雇用市場の底堅さ示す
決算:エヌビディア(NVDA)2026年5〜7月期売上高962億ドル(前年比2.1倍、予想922億ドル上回る)・2028年度売上高ガイダンスで前期比約70%増の見通し示しAI需要の持続性を確認。セールスフォース(CRM)好決算でAgentforce 360プラットフォーム好調
金融政策:ジャクソンホール会議(8月27〜29日)でウォーシュFRB議長が28日講演、「基調インフレが目標から上振れしたままならやるべき仕事がある」と利上げ含み示すも構造変化に関する大局的テーマ中心
マーケット影響:エヌビディア株高(+8.7%)が半導体株全般押し上げ、米国ではマイクロン・アーム・インテルも上昇。東京市場ではキオクシア・東京エレクトロン・レーザーテックなどAI・半導体株に買い、SaaS関連ではサイボウズ・Sansanが値上がり率上位
エヌビディアが2026年5〜7月期売上高962億ドル(前年比2.1倍)と市場予想922億ドルを上回り、2028年度売上高ガイダンスで前期比約70%増の見通しを示した。AI需要の持続性を巡る投資家の懸念を和らげ、エヌビディア株は前日比8.7%高の227.98ドルで取引終了。マイクロン・テクノロジー、英アーム・ホールディングス、インテルなど半導体株全般が押し上げられた。
決算AI・半導体2026年5月に第17代FRB議長に就任したケビン・ウォーシュ氏がジャクソンホール会議で28日講演。「基調インフレ率がFRBの目標から上振れしたままならやるべき仕事がある」と述べ利上げなど金融引き締めに含みを持たせた。ただし講演は生産性や人口動態などの構造変化に関する大局的テーマが中心で、フォワードガイダンスには否定的姿勢。市場への直接的影響は限定的だった。
金融政策中央銀行米セールスフォースの好決算と株高を好感して、国内のSaaS関連銘柄に買いが集中。サイボウズとSansanが東証プライム値上がり率トップ3に入り、「SaaSの死」と囁かれていた状況から復権の兆し。セールスフォースはAgentforce 360プラットフォームのさらなる普及とAIエージェントの導入進展で、AI関連の年間収益(ARR)が約29億ドル規模に達している。
決算ソフトウェア米国の新規失業保険申請件数が市場予想を下回る結果となり、雇用市場の底堅さを示した。良好な経済指標を受けて米長期金利が上昇し、ドル円は一時159円台半ばから160円台前半へ円売りが進行。ウォーシュFRB議長の利上げ含みの姿勢と相まって、ドル買い・円売りを後押しした。
経済指標雇用日本の10年国債利回りが2.9%台で推移し、米長期金利も上昇。長期金利の上昇が株式市場の重荷となり、買い一巡後の東京市場は上げ幅を縮小。また、ジャクソンホール会議でのウォーシュFRB議長講演を目前に控え、持ち高調整の戻り待ち売りが優勢となった。一時は700円超の上昇を見せたものの、最終的には273円高にとどまった。
金利市場動向